49日
「そっか。なるほど。たしかに何かわかるかもしれないな」


電話の向こうの犬飼の声が明るくなるのがわかる。


「よし。だったらおれのほうでも調べてみるよ。49日のこと」


「えっ?」


「渡瀬ひとりが頑張ってるのに、何もしないわけにはいかないだろ」


「犬飼くん……」


彼の優しい声に胸がきゅんとなる。


私は一人じゃない。


こんなにも心強い味方がいる。


きっと解決できる。


「ありがと」


「じゃあ、おれはとりあえず同窓会のときに49日知ってるって手あげた奴らから話し聞いてみるよ。何かわかったら連絡するから」


「うん。あたしも何かわかったら連絡するね」


「わかった。じゃあ、もう遅いからまたな。おやすみ」


「うん。おやすみ」


麻里子はゆっくりと電話を切った。
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