期間限定彼氏様!?

「何言って…



「俺さー、ヤッパ、実優より静音のほうがいいって気ずいたんだよね~♪」



何の冗談?


藍は何を言ってるの?



「や…やめてよそんな冗談」


あたしは、笑ってみせた。


「冗談じゃねーよ。正直言って、もう実優には飽きた」



藍の真剣な瞳。



ねぇ。


一体、何があったの?

今日、何を言われたの?


藍は…、こんな風に酷いことを簡単に言える人なんかじゃなかったでしょ?



「藍…何があったの?」


「なんにもねーよ!!」


「だって…「何もないって言ってるだろ!!!」


藍はあたしを突き飛ばした。



「……」


「もう俺のそばに近寄るな」



冷たくそう言うと、あたしに背中を向けて帰っていった。




「―藍!!!」



ねぇ、藍


別れるならどうしてあたしを抱き締めたの?

あんな事されたら、忘れれないよ?





まだ消えない藍の温もり


それは涙となって、あたしの頬を濡らした…。



< 73 / 112 >

この作品をシェア

pagetop