期間限定彼氏様!?
アタシは藍の家を出ようとした。


「実優!!」

藍が急にアタシを呼び止めた。

「――ん、何?」

「俺達、何でこんな風になったんだろうな?」


何でそんなこと言うの?

先に別れようって言ったのは藍でしょ。


「…そんなこと言っちゃ駄目だよ?彼女いるんだから」


アタシは藍に問い詰めたい気持ちを必死に我慢して

『今でも好き』って言いたい気持ちを我慢して……


思ってもない事を言った。

本当は嬉しかったのに。

どうしてこんな風になったんだろうなって。

アタシと同じことを考えてたんだって…

嬉しかった。


「だよな…変なこと言って悪かった」


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