超能力者が高校生!?
次の日、学校に行った光を見送ったわたしと秋子は、こんな会話をした。
「確か、明日が光の・・・」
「あら、もう忘れたの?愛娘の誕生日を」
「わ、忘れてなんかないさ!ちょっとド忘れしたみたいな・・・」
わたしは頭をボリボリ掻きながら言った。
「ふふふ。で、プレゼントは何にするの?」
「そうだなー。光は何が欲しいって言ってた?」
「それがね・・・」

仕事先に向かいながら考えていた。参ったな・・・、まさか娘にそんなものを頼まれるとは。難しいわけではないが、簡単なことでもない。どうしたものか・・・。

夜の7時ぐらいだったか、家に帰ると光が待っていた。
「おとうさん!お帰り!」
「ああ、ただいま光」
「おとうさん聞いて聞いて!あのね、光ね、さっきおかあさんから誕生日プレゼントもらったの!」
「もうもらったのか?良かったなあ」 
「うん!」
秋子も気が早いな。わたしも急がないと。
そう思っていると、秋子が台所から出てきた。
「あら、もう帰って来たの?」
「ああ、いろいろと準備が必要だしね」
「ふふ、そうね」
「ねえおとうさん!」
「ん?どうしたんだい?」
光が目をきらきら輝かせながら聞いてきた。
「おとうさんは、いつプレゼントくれるの?」
「ん~?大丈夫だよ。明日には渡すよ」
「わーい、楽しみー!」
そう言ってわたしは、部屋に戻った。
< 31 / 36 >

この作品をシェア

pagetop