da capo
それより、私、あなたとどこかで会ったことあるかしら?

――そうよね。

初対面よね。

なんだか、あきひろくん、懐かしい感じがするのよ。



ああ、ごめんなさい、話が反れたわね。

何か私に話があってきたのよね。



でも、ちょっと待って。

今ね、昔のことを思い出しちゃったのよ。

先に話してもいいかしら?



この年になるまで独り身でね。

おばあちゃんの話聞いてくれる人いないのよ。

たまには話してみたくなったの。

いいかしら?

――ありがとう。

ちょっと長くなったら、ごめんなさい。



私――ううん、彼女の人生を『da capo』……なんてね。



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