アリと王女

『お嬢さん!私をご覧になったでしょう。助けてください!』


えっ…


わたしはもう一度振り向いた。


恐る恐る手を近づけると

アリはわたしの指に、がっしりとつかまった。


『いやぁー、助かりました。危うく溺れ死んでしまうところでした』


アリは二本の足で立ち、犬のようにブルっと震えた。


『しかし、間抜けな姿を見られてしまいましたね私、アリの王様です。
お助けいただき、ありがとうございます』


わたしは突然の出来事にびっくりして、頭が真っ白だった。


『それはそうと、お嬢さん…』


アリはニコッと微笑んだ

『私と結婚してください』


わたしは気絶した。
< 3 / 45 >

この作品をシェア

pagetop