〔短編〕また、3分後に夢の中で。
雨が大嫌いだ。

ただでさえ暗い気分がこのジメジメした空気のせいで、もっと暗くなるから。

授業中、窓の外をぼんやりと眺めていたら、「起きろ!」と怒声が響いた。

「ん…、朝…?」

「またか、お前!やる気が無いなら出て行け!」

教室に響く笑い声。

ああ、うるさい。

寝ていた男子生徒は悪びれもせずに、ヘラヘラとしている。

それを見て、笑う。

教師も諦めたように男子生徒の席から離れた。

くだらない。ばかみたい。

妙に気分が悪くなった。だから、何も言わずに教室を出て行った。
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