断片

そんな不満を抱えつつも
今日も雄介のノロケを
屋上で聞いてやっていると


「…お前さ、手ぐらい繋げよ。」


貴也がいきなり
そう言った。


「えっ!?」


雄介はいきなりのことに
焦って顔を真っ赤にして
キャーとか言ってる。


「…キャーじゃねぇよ。」


晃が冷たく言うと、
雄介はおとなしくなった。


「…アッキー怖いよぉ。」


雄介がグチグチ言ってると
話が流れそうだから、


「…で、まだ手は繋いでない
ってことなんだよな?」


と、確認をとる。
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