走り出せ、コスモス<前編>

藤石から見た沙枝 2



先生、先生って

俺を呼ぶ透き通った声

振り向くと、そこにはとてもかわいい少女が立ってるんだ


いつも何かに夢中になってるみたいで、なんだか楽しそう


将来に向かって伸びる道を見すえて、目がキラキラしてる

東大生、京大生は美人が多いっていうよね

夢に向かって一生懸命で、いきいきしてるからだと俺は思う。

沙枝ちゃんも、その類

彼女はすごく頭がいい。


2回も告白してくれたのに

同じことしか言えなかった俺から去って行ったときに

俺の手に残したこの紙が

それを証明してる。


あの時沙枝ちゃんはすごく小さな声で

「ほんとにすき」って言った


でも俺の中では

沙枝ちゃんを彼女にって考えても なんか

「できない」って

それしか浮かんでこない


「誰か他のいい人を探して」って言ったけど

それが俺の本音




「ああ、もう火曜日か…」

今日は沙枝ちゃんがいるクラスの授業がある。

もうすぐ一学期が終わる。


…18時20分…

第一高校は火曜は7時間

部活してない組がこの時間の授業に入る。

そして、彼女がやってくる。






< 117 / 128 >

この作品をシェア

pagetop