Valentine Fake(Intron crack企画)
彼女の頬が俺の背中にそっと押し当てられた。

「克彦の背中……暖かいね」

「そうか? 熱でもあるのかな」


「バカ……」

校庭を通り過ぎ、交差点を渡る。

こんな時に限って信号は青だ。


「お前……智樹先輩と付き合うのか?」

「分かんない……でも彼のことよく知らないし……ちゃんと話しなきゃ。チョコレート作ったし。克彦にあげたのとは違う手作りチョコ」


「わざわざ言わなくても」
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