身長差15センチの関係 2
「うん、いいよ、わざわざ今日は会ってくれてありがとう。好きなひとがいるなら、私なんかとデートしちゃいけないね」

「ごめんなさい、本当にごめんなさい」

高志くんは去っていく。
私は残る。

大丈夫、ちゃんとこういう場合のことも考えて、やること決めてあるんだから。

私は鞄から出した携帯で、親友の番号を押した。

「あのね、香奈、だめだったよ。ごめんなさいって謝られちゃった。他に好きなひとがいるんだって。……てへっ」

親友は、電話の向こうでおお騒ぎしている。
すぐに行くから、待っていろって。

「うん、大丈夫だよ、うん、待ってる、うん、大丈夫、大丈夫だから……、なるべく早く来てね」

電話を切る私。
顔はまだ笑っていて。

「……てへ」

少しずつ涙が出てきた。
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