,こだわり
彼は私の異変に気が付いたのか、怪訝そうな声で訊いた。

「それは病気と何か関係があるの?もしかしてそれが希菜さんの症状?」

「そうだと思う」

相変わらず私は、バラから視線を外せないまま答えた。

「そうか、それは大変だな。俺も自分の病気の症状には驚かされるし、苦しめられているけど、希菜さんの症状もかなり大変だな。大丈夫か?苦しくないか?」

彼は私の肩に手を置いた。

私には珍しく、彼の言った事の意味がすぐに分かった。

私は彼の言葉を自然に受け止めた。

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