マンホール
第一章

天才の始まり

とある夜─────


誰もいない狭い路地。
女は気味が悪くて歩みを早めた。



カツカツ……


足音が不気味なくらい響き渡った。


だが………





カツカツと鳴る足音がマンホールの中のあいつを呼び覚ます。





ゴトゴト…


目の前にあるマンホールの蓋がなにもないのに動きだした。




そう…あいつがきたんだ。





女はますます気味が悪くなり走り出した。




「待って…」





マンホールの方から声が聞こえる。





蓋はゆっくり開いていく。




見たくないのに
帰りたいのに




足は動いてくれない。
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