教師×生徒【恋愛物語】
そう言ったあたしの頬を


―――バシッ―――


里美が叩いた。


「菫!あんたがしっかりしなさいよ!
そんな事、思ってちゃダメよ!」


そう言ってあたしを抱きしめて背中をさすってくれた。


そうだよね。ありがとう、里美。こめんね、先生。


先生は今、1人で頑張ってる。あたしもしっかりしなきゃ。



手術が始まって数時間後…【手術中】のランプが消えた。


中から手術着姿の主治医の先生が出てくる。マスクを取るのを見ながら心拍数が上がる。


「先生は…慎吾は?大丈夫なんですか?」


そう言ったあたしに


「一命はとりとめました。しかし、危険な状態であるのは変わりません。今夜が山です。」



< 193 / 225 >

この作品をシェア

pagetop