腐敗恋愛

「どーした、また変なこと考えてんのか?」
なのにまた、あたしの決意は一瞬にして水の泡。顔を上げればそこに、晃有がいて。あたしを真っ直ぐに見詰めていた。



思わず目をそらす。
「…そ、そんなことないね!」
「んんー?」
探るような目つきであたしを見る晃有。うううっ、目も合わせられないくらい恥ずかしいなんて。
「このスケブに何が描いてあるのかを見せてもらおうかぁ?」
言いながら、晃有は机の上のスケッチブックに目を落とす。














おぉぅ、これはダメだ。
たとえ晃有が腐男子であっても、教育上よろしくない。







さて、ここで落ち着くあたしの中の乙女。乙女と腐女子が同居するあたしの中身では、そっち方向になると「腐女子」が強くなる。最近はもっぱら「乙女」が連戦連勝ってかんじだったから、と言っちゃなんだけど…










やっぱあたしは腐女子なんですorz










「とぅっ!」
「…っああ!?」
くそっ、思考中に奪うなんてズルイぞ晃有!

「卑怯者!貴様には正義の心が無いというのかァ!!」
「ふふん、戦は勝てばいいのだ馬鹿めが!!」
いつもの風景。あたしと晃有は1700年の時を越えて舌戦を繰り広げる。



と は い っ て も



「(それだけは、見られてはいけない…!!!)」
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