秘密にし・て・ね(前編)

有名人と付き合うと、悪いことしていないのに何故かコソコソしなくちゃいけなくなるのは仕方のないこと・・・。


佳奈も分かってることだけどやっぱり本当の気持ちは堂々と付き合ってることを言ってみたかった。


だから国崎に今日はっきりと夏樹と付き合ってることを言えただけでもスッと軽くなった気がした。


国崎と別れた時はこんな風にお互いの好きな人の話なんて絶対出来ないと思ってたから前みたいにいろいろ話せる関係になれて本当に良かったと思う。



「ごめん、足止めしちゃって。俺もうそろそろ行くわ。彼女部屋で待ってるし」



「あっそうだね。私こそごめんね!彼女待ちくたびれてるよね。それじゃまた会社でね」



「おう!」



そう言って国崎は持っていたコンビニの袋を高々と上げ去っていった。



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