あかねいろ

キーンコーン カーンコーン・・・・


『チャイムだしぃぃぃいいい!!』

『鞄持ってやるよ!!貸せ!!』

『わわわっ!!ちょっと無理やり引っ張らないでっ!!雪だるまちゃんに被害が出たらどうすんのよっ!?はい持って』


キーンコーン カーンコーン…


『ねぇ?大斗♪でも南深達うまくいってるみたいだね♪嬉しいな』

『あはは♪恭次もバカだよなぁ、長い間。きっと次の時間2人は帰って来ないぜ♪』

『ヤン♪やらしい♪』

『何想像してんだよ?夕陽ちゃんのエッチ♪』


ガンッ!!


『うゎっ!!蹴るなブス!!』

『だって雪だるま持って両手塞がってるから殴れないわ。』

『暴力するなって話だろうが、アホ?』


バッ!!


『ぎゃぁぁぁぁ!!スカート捲るなぁぁあ!!幼稚園児ぃいいい!!』

『うっるせぇ!!ガキじゃねぇし!!もっと可愛く叫べよ!!』

『はぁぁぁ??』

『いいから!!はいダッシュっ!!』


ガラッ!!


『『セーフ!!』』

真冬に汗だくの2人を見て教室が騒ぐ。


『ひぃ♪早く座りなぁ!!』

『杏♪おはよう♪』

『もうすぐ昼だけどねぇ♪』

『げっ?!』


『『アハハーっ♪』』


楽しい!!

こうやって大斗とバカやって

友達と騒いで


学校の外にはマスターや咲さんがいて


いっぱい笑う。


こんな日がずっと続いていけばいいなって本気で思う…


ずっと…


そうであってほしいと…

そうであると…信じていたんだよ…


だけど、マスターが言ったように

「粉雪」は新しいモノを運んでくる…って


それは…

これから起こる事も「新しいモノ」って事だったの…?


あたしは願いを込めて、大斗がくれた雪だるまを窓辺に置いたのに…




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