あかねいろ

『夕陽ちゃん…?これはもしや…一番悪いやつ?』

『う、うん…昼にやったのも大凶だった…』

『ふざけんなっ!!伝染させるなよっ?!』

『えぇっ?!あたしのせい?!』

『当たり前だっ!!巻き込むな!!』

『えぇーっ!!どぉしよーっ大斗ぉ、ついに…あたし地獄に墜ちるかなぁ?!』

夕陽はしょんぼり。

『あぁ。墜ちるな。』


そんなはっきり言わなくても…


『よし!!でも大丈夫だ。俺も一緒に墜ちてやる』

大斗は手をポンッと叩いて言った。

『へっ…?!』

『で、這い上がらせてやる。』

夕陽の顔をじっと見て言う大斗。

『あ…うん…』


大斗があまりにも真剣な顔で言うから…

あたしはやっぱりまた「あ、うん」しか言えなかった。


『俺、おみくじ信じるから、お前の危機を救ってやるよ』


『でも…大斗も…大凶…』

『ヤベッ!こうなったら勢い良く墜ちようぜ!!って…お前顔、すげー間抜けだな…』


ンなっ!!だって、大斗が熱く語るからじゃんっ?!


『いいもん!!あたしは大斗を踏み台にして這い上がるから!!』

『可愛くねぇっやっぱ、助けてやんねぇー!!』

『えぇ!!ヤだ!!助けてよ!バカバカ!!』



あたしたちは、助けるとか助けないとか、何を?みたいな話でムキになってやりあっていた。

こんなくだらない事も大斗と居ると、それが普通の事で楽しい。

今更気を使わないでいいなぁみたいな。


『あっでも、おみくじ結んだら厄を祓ってくれるって言うよ?』

『そうなのか?早く結ぼうぜ?どうすんだ?』


大斗ったら、知らないんだ。


夕陽は大斗が真剣に聞いてくるので笑えてきてしまった。

ギャーギャー言いながらも、おみくじを結んで、2人はお参りの所にやって来た。


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