だって好きなんだもん!(Melty Kiss バレンタインver.)
30.雨のバレンタインデー
◇都side◇

バレンタインデー当日の、月曜日。

先週の練習のお陰で、ばっちり美味しいチョコレートが出来たの。
清水のアドバイスのお陰で、ホワイトチョコレートも使っているので色鮮やかで可愛いわ。

箱に詰めて、リボンをかける。

もちろん、パパとお兄ちゃんにだって作って、朝から渡してきたし(二人とも喜びすぎてキスの嵐が降ってきた事は、もう、ちょっと忘れたかったり)、実は清水にあげたいのだけれど、それはまだランドセルの中に入れていた。

だって、パパとお兄ちゃんに渡すときに一緒に渡したら、また、気持ちが伝わらないんじゃないかと思って。

ね?

学校では、男女問わずそれぞれにちょっと浮き足立っていてそれはそれで面白い。

もちろん、朝の会が終わったらすぐに清水にチョコレートを渡す女の子も沢山居たわ。

「学校にチョコレートを持ってくるのはダメだぞ」

なんていいつつも、相手を傷つけないように営業スマイルを浮かべて受け取るところはさすがに大人だと思う。

わたしがチョコレートを渡すときも、やっぱり同じ表情で受け取ってくれるのかしら。

想像するだけでドキドキする。

「ね、都ちゃんは谷田に渡すんだよね?」

後ろの席の音葉ちゃんがしつこいほどに聞いてくる。

「うん、そうだよ」

下校時に渡そうかな、なんて思うのだけれど。
じゃあ、結局清水に渡すのはお邸に帰ってからになっちゃうじゃない。

それも、イヤだし。
迷うわぁ。
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