†赤髪の冒険者ジーク†~西国魔都魔道騎士団編~
「お前は騎士になりたいのか?」

ランスは静かな口調で俺に答えを求め、視線をこちらに向けた。

「はい。」

「では続けて聞くが…何故騎士になりたい?お前は騎士になって何をするのか?」

「それは…。」


俺は口ごもり、きつく唇を噛み締めたまま俯いた。
騎士を望む理由を、どうしてもその場では話したくなかった。
特に、あのクラインには死んでも聞かれたくないと思った。
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