らぶ米でぃ!
うめとシャケ

2個のおにぎり

ああ・・・昨日よりずっと上手く握れてる。


よかった。


そんなこと思って

ああ・・・どうして



すぐさま凹だ


どうして昨日は・・・

ミナト先輩のおにぎりだけ

あんなに失敗しちゃったんだろう・・・と。。。



俊太のおにぎりを包みながら

やっぱりそうだよね?


と思う


好きな人の前だから昨日は緊張して失敗しちゃったんだ。



だって、ほら

この俊太のおにぎりの今日の出来栄えのよさったら!


俊太なんかの前で緊張なんかしないもん!



これがその証明



昨日の俊太のおにぎりの失敗は

あれはたまたま 

最初のお客だったってだけで・・・


慣れてなかったからだもん!



俊太に誉められたって

本当は、誉められて当然の出来栄えだもん!


なんとも思わないよ!




ウロウロ ウロウロする俊太から視線を外し



包んだおにぎりをペットボトルのお茶と一緒に袋に詰めて


「できたよ。」


ぶっきらぼうに言って

ドン!

とカウンターに置いて


また俊太の様子を窺うと



「あ・・ああ。」


俊太はお財布を出し


それから小銭を料金皿に出しながら


「あ・・あのさぁ・・」


なに?


さっきからそうだけど

俊太

そわそわしてる



「急いでるんじゃないの?」



あと100円

なのにそれを出さない



「あ!お金ないとか!?」


思わずカウンター越しに俊太のお財布を思いっきり覗くと


「な・・・なんだよ。あるよ。」


俊太がお財布から慌てて100円


チャリン!


と料金皿に置いた。



ならなんなのよ?



もう俊太帰っちゃってよ。


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