あたしの豹変執事

授業が終わり、一度あたしは家に帰った。
ちゃんと家に帰らないとパパとママが心配するから。
やっぱりうちの家って過保護。

そんなことを考えているうちに家に着いた。

「ただいまー。」
あたしがそう言うと目の前に黒崎がいた。

「おかえりなさいませ。お嬢様。」
偽者の笑顔で微笑むとうやうやしくお辞儀した。

「あ、あたしこれから行く所あるから。パパとママに伝えといて。」
「どちらへ行かれるんですか？」
黒崎は突然疑わしそうな表情で聞いてきた。


「え、あんたには関係ないでしょ。」
あたしは少し不機嫌になりながら言った。
「いえ、ちゃんと行き先を聞いていなければ、ご主人様に示しがつきませんから。」


なんでこんなときに限ってこんなにしつこいの！？
めんどくさいなー・・・・。


「友達の所！すぐ帰るから！」
そう言って振り返って家を出ようとすると、黒崎がふいに呟いた。




「高坂のところ行くんだろ。」