生徒会長に任命します!〜会長だって恋する乙女?!〜


 熱いお茶――ポットと急須とおぼんに茶葉、人数分の湯呑みを自腹で買わされたからなのか、家で飲むのより美味い。

 あー、ホントにどうしよう。

 歳の差8歳が、悪いのか千紗が欲しいものとか、まったく分からない。

 はぁ、とため息をついた時。

 クイクイとスーツの裾が引っ張られ、驚いて隣を見れば怪訝そうな顔をしている千紗が口を開いた。

「……ため息つきすぎ」

「あ……ごめん」

「何かあったんですか?」

 「いや、別に」と言おうとした時。

 バンッ!と勢い良くドアが開き、生徒会室に入ってきた子のブレザーには千紗達と同じ緑の校章が光る。

 深緑に赤のラインが入ったスカートをひらひらさせながら俺に飛び付く彼女は。

「はぁ……奏子さん」

「せんせぇ、女と住んでるってホント〜?」

「ん?そうだけど」

 「隣にいるよ」と言葉を飲み込んだ。

 だって、ほら。
 奏子さんがいきなり生徒会室に入ってきて俺に抱きついて、上目遣いしてる段階で周りから冷ややかな視線が、ね。


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