生徒会長に任命します!〜会長だって恋する乙女?!〜


 手持ちぶさたな私は、そういえばミドリは祝辞の片付けだったなと思い出し脚を進めた。

「すみません」

 廊下を闊歩していると、後ろから声をかけられ振り向いた私は。

 疲れた、じゃない違う衝動で。

 足が竦んでその場から動けなくなってしまった。

「………っ」

「ただいま、千紗。約束通り、迎えに来たよ」

 にやり、と口角を上げ、ゆっくりと私に一歩ずつ近づいてくる。

 声をかけてきたのは紛れもないアイツ、なのに、何かがおかしい。

 違和感を感じた私は、まばたきも忘れて、その違和感を探した。

 コイツが私と同い年なのは、ミドリも啓輔も祥也も知ってることであって紛れもない事実。

 じゃあ、何故?

 新1年生の証である『赤い校章』を、しかも真新しいこの学校のブレザーに付けてるのっ?!

 ぱっ、と自分の校章に視線を落とす。

 でも、自分のブレザーについている校章は3年の証である『緑色』で。

 再び、視線を前に戻すのと同時に、腕を掴まれた。

「ねぇ。『おかえりなさい』は?僕のこと、待ち遠しかったんでしょ?」

「………っ」

 気付けば私の呼吸は乱れていて、声にならない叫びをあげることで精一杯だった。


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