オバサンだって恋したい！！

家に帰ってからもずっと拓海、拓海、拓海を言い続けた。



『美園俺に用事？』



｢拓也に用事はないけど。｣


『今何回も呼んだでしょ？』



｢嫌拓也でなく拓海。｣



『拓海って誰？』



｢早瀬拓海。｣



『何で拓海なの？』



｢結婚するから。｣



『はぁ、いつ決めた？俺に相談なしかよ。



俺は美園の為にいってんだよ。親子で仲良く暮らせばいいだろう。



今までだってずっとそうして来たんだから。』



それはそうなんだけどさ。今回はそうはいかないみたい。



この子の為に。



｢拓也ごめん。私拓海と結婚するって決めた。｣



『どうして急にそうなる訳？』



｢うん、出来たから。｣



『何が？』



｢子供。｣



拓也がいきなり近づく。



『どう言う事だよ、説明しろよ。』



｢だからごめん。10年ぶりにしちゃって出来ちゃったみたいな。｣



『俺をバカにしてるのか？早瀬係長は何処にいるんだよ。』



｢今会社に行った。つわりがひどいから少し休ませてもらう事にしたから、



その事と結婚の話しをしに行った。｣