ハッピー☆ハネムーン
あ・・・あれ?
たくさんの人混みで転んで、笑い者になるはずだった・・・。
でも、薄く目を開けたあたしはまだ真っ直ぐ立っていた。
おかしいな・・・
なんて思って、すぐに誰かに支えられてる事に気づいた。
あたたかい大きな手に抱きとめられてる。
慶介だ・・・慶介が助けてくれた。
「・・・ありがとう・・・助かっちゃった・・・」
そう言って、振り返ったあたしは身動きが取れなくなってしまった。
え?
振り返ったそのさらに先に慶介の顔。
その瞳は大きく見開かれていた。
・・・え?
慶介じゃ・・・ない?
あたしは急に胸がドクドクいって、慌てて自分を抱き締めている人物を見上げた。