Monochro world

新人の太一君は、チラッと優太のほうを見たらすぐに視線を戻した。


「優太さんは全く教えてくれへんのですよ!注文の料理も自分でちゃちゃっと作ってしまうし…。」


「じゃぁ、作りよるところ見よったらええやないの。」


「だって…。」


悲しそうな表情を見せる太一君。


―――しゃーないなぁ…。


「太一君もう上がりやんなぁ?…私が賄いとしてオムライス作るから見ときぃや。」


「じゃぁ、俺のも作ってー!」


厨房に入ると奥から優太が叫んできた。


「あんたはまだ上がりやないし、真面目に働かへんから作らんわ!!食べたいんなら自分で作りぃ!」


私は優太にそう言ってオムライスを作り始めた。


冷蔵庫から切られている具材とトマトピューレと卵を出した。


< 2 / 187 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop