星屑のナミダ
体育祭
金木犀の香る中、体育祭も終わりに近づいた。


秋の夕暮れに喜びの笑顔、

悔し涙に濡れた仲間たちが照らし出されている。


これから中学最後のフォークダンスが始まろうとしていた。



後、何人かすれば紗希と踊る番だ。


意識しだすと自然と手が汗ばんだ。


次は彼女だ。


思わず僕は手を拭いた。


「よう。」


「すごかったねリレー!」


「まーな。当然でしょ笑」


「またまた笑。侑ちゃんはもう志望校とか決めたの?」


「うん、まー。」


「どこ?」


「南校だよ。」


「ふーんそーなんだぁ。」


「じゃーまたな。」


久しぶりの会話だった。


幼い頃から変わらないあの澄んだ瞳に見とれてしまった。
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