文学乙女
act.10 ありのまま
夕暮れになると、外は酷すぎる程のどしゃ降りだった。





この雨模様の中帰ったら、確実に全身ずぶ濡れになる。






今、あたしは三枝さんのアパートにお邪魔している。





彼は美瑛出身で、高卒してから旭川へ移り住んでるという。






いわば一人暮らしだ。






最初は部屋中本だらけだろうなと想像したけど、入ってみると、本の山ではなかった。





部屋の周りもホコリ一つなく、キチンと整理されている。






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