氷の女王に愛の手を
三回転半
誕生日大作戦!
「よいか諸君、今回集まってもらったのは他でもない。我々の恩人であるボスが、明後日病院から退院される。
ボスの退院祝い、さらには今後の健康を願うため、我々は立ち上がらなければならない!
というわけで、ボスにプレゼントを渡そうと思う。意義はないな?」
「ですがH。ボスには一体なにをプレゼントすればいいのでしょうか? 私はあの方にお使いして長いですが、未だに好みなどは存じてなどいませんぜ」
「ふふふ、俺を誰だと思ってる。ボスの好みはすでに裏ルートでリサーチ済みだ」
「さすがH。で、今回のミッションはその下準備というわけですね」
「Mは飲み込みが早いな。さよう、今回わざわざ大手スーパーであるジャスコに侵入したのはそのためだ! ふはははははっ」
「……俺もう帰っていい?」
ジャスコの入り口で『裏組織ごっこ』をしている人物に投げかける。
周りの無言の視線は痛いです。心がボロボロで挫けそうです。
それなのにこの二人は図太い神経なのか、はたまた気づいていないのか、問答無用で裏組織ごっこを続ける。
「なんだT。貴様ボスを裏切るつもりか!」