氷の女王に愛の手を
お兄ちゃんの心境
合宿も終わり、現在帰宅途中。
案の定というか目から鱗というか、タクから二人っきりで話をしたいという申し入れがあり、今は近くのマックでコーラとポテトを摘まんでいる。
目の前の人物はコーヒー片手に深くため息。
相当まいっているご様子だ。
「まさか大介が美優のこと好きだったなんて……」
たまたま屋上でミューちゃんと大介に遭遇してしまったタクは、チビ助に連れられて『告白』されたのだと大雑把に説明してくれた。
しかもタクは「今からオトス所だったのに、そんなに俺の邪魔をしたいんですか?」と罵られたそうだ。
まあチビ助の強がりで、実際はモジモジしてまともに会話すらできない状況だったんだろうけど。
せっかく俺が二人っきりになれる状況を作ってあげたのに、そのチャンスを逃すなんて。
ほんと、運のない奴。
おーと、今はチビ助じゃなくてタクの方を心配してあげないとな。