君とはじめて。〜契約恋愛〜

「ムカついたから」


……――――!

「ムカついた?」

「俺は女には苦労したことなんて一度もない。それなのにここまでの侮辱ぶり。俺のプライドはズタズタだよ」

「侮辱を言われたのはあたしの方よ!そんなのプライドじゃない!ただの独占欲じゃない!」

―ドンッ

(…―またあの目だ…)

鋭い彼の目から逃れられない…。

再び強く抑えつけられる奈緒。

「…離して…また噛むよ」
「やだ、離さない」

―グイッ

「!?…んっ…ゃぁっ」

再び塞がれる唇。いきなり入る彼の舌でくちゅくちゅといやらしい音が部屋中に響き渡る。


無理やりのキス。

―愛なんて、ない。


「……っ…やだっ!」

ふいに彼の握る力が弱くなった途端、強く手で引き離した。


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