flower music

悪夢

ガッシャーン!!


その音であたしは目覚めた。


あまりにもデカイ音。


あたしは現状が理解できなかった。



見慣れた天井。

見慣れた窓。

見慣れた部屋。



どうやら自分の部屋らしい。



下を見ると制服姿。



あたしは一体…?



ガッシャーン!!



『あっつ~!!!!』



『…………海斗?』


それは紛れもなく、海斗の声だった。



急いで下へ降りる。



『…………。』



『…………向日葵。』


あたしは開いた口を塞ぐ事が出来なかった。


壁に飛び散った米。

床に溜まった水。

そして、無残にも“汚い”と言う言葉が一番似合う台所。



『海斗……一体何を作ろうとしたの?』



と、寄り掛かろうとするが、



ボオォ……



フラッと倒れ込みそうになった。


『おっと!!』



間一髪で、海斗が支えてくれた。



『………あたし、一体どうしたの?』



『………何にも覚えてない訳?』



『………うん。』



海斗は溜め息をついて話した。



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