雨々模様
想い



私は猫に会いに来た、という口実のもとある人に会いにきている。


「ど~う。先生は」


「また、来たのか山口は」


少し疲れたような声音。


「猫なら、寝ているぞ」


だるそうな言い方をするのは、雨の日猫を拾った小西 幸(ゆき)。


「な~んだ。つまらない」


のそのそと、コタツに入り込む。


「つまらないなら、帰れ」


「い~じゃないの。女子高生がいるんだよ~。華ぐらいあるでしょう」


にこっとする私に、小西は私の頭をたたいた。


「暴力反対~」



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