雨々模様





「は~い」


いつもの低い声。


ドキッとするが、平常心。


「大内です」


「あ~。大内か。中に入れ」


いつものぶっきらぼう。


何であの女には笑顔を振り向いたの。


よくわからないよ。


「珍しいじゃないか。チャイム鳴らすなんて」


いつもの私なら


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