幸せの契約
そして
形のいい綺麗で大きな手が私の額に触れた


触れられた瞬間
私の体はビクッと過敏に反応する



「鈴様…。熱があるようですね。」



熱?


「目も潤んでいますし、頬も紅潮しています。

なにか、自覚症状はありますか?」


犬居さんが不安げに私を見つめる



私はさっと視線をはずした


「あ、頭が痛くて…体が重いです。」



はぁ…

呆れた様なため息とは裏腹に優しく頭を撫でてくれる

「今から医師を呼んで診察してもらいます。鈴様はゆっくり休んでください。」


医者!?
たかが風邪で?


市販の薬とか栄養剤でいいんじゃ…


「大学はお休みください。朝食は作り直して参ります。
いいですか、ゆっくり休んでくださいよ!」


再度強く念を押して部屋を出ていった


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