幸せの契約
「それ誰?
私の知ってる人?」


「うん…。
執事の犬居さん。」



かぁぁぁ

っと顔が熱くなった


静香は声も出ないくらい
目を丸くしている


しばらくして

扇のような付け睫がゆっくり上下に動いた



「あのイケメン執事かぁ…。でもっ!

そうすると大和さんとの婚約は?」




そう


私もそれが気になっていた


いくら正式じゃないとはいえ…


あれだけ盛大に婚約発表しちゃって

いまさら

執事の犬居さんが好きだなんて…蔵之助さんの前で言える?


萩ノ宮家への影響とかは?



胃の辺りがキュウッと締め付けられた
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