Sweet Kissとラブカプチーノ【LOVEドロップス企画参加作品】
「この歳になってもチョコをもらえるっていいもんだな」
「娘でしょ?」
冷たくあしらう柊二の言葉に声が大きくなる。
「む、娘? え? マスター結婚してたの?」
「してたよーあれ? 梓ちゃん、知らなかった? まぁ、離婚もしたんだけどね」
そう笑うマスターにアタシは口が塞がらなかった。
初めて知ったし。
マスターがパパで、あんなキレイな娘がいるなんて……。
柊二はあの人がマスターの娘さんって知ってたんだ。
「梓ちゃん、ゆっくりしていきなよ」
ヒラヒラと手をふってマスターがお店に戻っていった。