ビターチョコレート
「おしとやかで~、
かわいくて~、
・・・あの人の隣が、似合う子。」
なんか、
悲しい・・・・。
「ねぇ、千恵。
それ笠原くんに聞いたの?本当の話?」
「え?ううん。
何だったかな、え~と・・・。」
「あんた、それも妄想じゃないの?」
・・・あ。
「あぁ~、もうバカじゃないの?
ほら、もう今日掃除しなくていいから!
・・・さっさと行って、本当のこと聞いてきなさい!!」
そう言って美沙は、
あたしを教室から追い出した。
「笠原くんなら屋上。
ほかの子も告ってるんじゃないの~?」
イヤミに笑いながら言う美沙。
でも、それが優しさだって、あたしにはわかる。
「・・・っ。
ありがとっ!!美沙!!」
そう言って、
屋上へと、あたしは走った。