職場内恋愛





『先生さ、今思ったでしょ?


うちの学校のサッカー部弱いんだから大会で成績なんて残せないだろ、って』


あ、相原…

よく分かったじゃないか。


なんて口にだせるはずがなく



『別にそんなこと思ってねぇーよ』

と言う。



『ウソだね。

真が言ってたよ?


藤堂先生はウソをつくとき絶対親指の爪を触ってるんだ、って』


そう言った相原はニヤッと笑う。

そして俺は自分の手を見て慌ててその手を下ろした。


だって相原が言ったとおり俺は親指の爪を触っていたんだから。



京地め…

そのことに気づいていながら俺には何も言わずに

相原にバラすとは…


やっぱりあなどれないな。

腹黒京地は。









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