妹彼女
「だから~、初代総理大臣は伊藤博文だってば~、大地~。」


教科書を見ながら問題を出す緑に、俺はボコボコにされていた。


高校生活初の中間試験が迫り、俺と緑は病院の中で勉強をしていた。


ちなみに教えてもらっってるのは社会だけです。他の教科はどっちもどっち、中の下いくかいかないかぐらいだ…



「本当は海と空を呼びたいんだけどな~…。」


「無理でしょ~。あの二人は…」




「「ラブラブですからね~。」」












波乱とも言える合宿が終わり、学校に戻った風羽兄妹は、明らかに兄妹な雰囲気ではなかった。てかまぁ、俺は知ってたし、緑にも話してたし…





『あ~にき!』


「こら、ちゃんと勉強しねぇか。」


とか言いながらしっかり頭撫でてんじゃねぇか…


なんて呆れてる場合じゃない…。こいつらはまだ勉強ができる…、だが俺はできない…。マジでこいつらに教えてもらわねぇと、だから早く教えてよ…お願いだから…


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