妹彼女
~Ⅶ~ 青
昔の夢を見てたな…ったく、数学教師がつまらない自慢話すっから寝てたのか。


「おはよ、気持ち良さそうに寝てたね。」


俺の隣の席に座っている平原 緑(ひらはらみどり)。体が弱いらしく、入学式と昨日は来ておらず、出会いは今日だ。細い手足に小さな顔、長い髪に隠れていたが瞳は深い緑色だった。眼精疲労がひどいのでそれを防ぐコンタクトレンズで、もともとの目は黒らしい。性格はおとなしく、おっとりとした話し方。優や木乃香に近い。


「風羽君は家はこの辺り?」


俺たちの会話が聞こえない程数学教師は自慢話を大声で話す。時間的に見て今日は授業無いな。


「あぁ、窓からでかいマンションが見えるだろ?そこが俺ん家。」


「へぇ、近いんだね。私なんか電車で5駅もあるから遠いんだ。」


「体よくないんでしょ?なのにこの学校選んだの?」


「こっちの病院に一番近いのがこの学校だったから…。」


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