君のトナリ
出会い



「ねえ」


いつもこの時間を待っている。


そんな気持ちが表に出ないように、堪える。


「何?」


「消しゴム、貸してほしいな」




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いつもの授業。


いつものクラス。


いつもの意味不明な勉強。


何が違うと言えば、ただひとつ。


きみが私の消しゴムを借りただけ。



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