胸キュンMonday ~甘く切ないすれ違いの恋~


今日の学校帰りにゆかりを迎えに行き、晩飯を食うことにした。


今までは当たり前だったそんなことが、今はとてもありがたい。




ゆかりの短大に行くのは初めてで…

しかも女子大。


緊張……



でも、なんでかわかんねぇけど


別れる前より今の方が『本物』って感じがする。



先生と直も、別れたことがあるって言ってたなぁ。

やっぱり、こうして壁を乗り越えることによって…

愛は深まる…のか?



とにかく、俺は身の回りを整理しよう。


一番の問題は、恵のこと。


家にも何度も電話があったらしい。



恵ときっちり話し合って、そして…ゆかりを迎えに行く。



あ…


まさか、千恵理がまた現れるなんてことないよな?

それだけは勘弁…


だけど、俺のバイト先も知ってるし現れる可能性120%……



俺にはまだまだ問題が山積みだけど、なんだか知んね~けど嬉しい。


わけわかんないくらいにHAPPYな気分。



『もしもし…恵?』

『…タク?あんた役に立たないヤツだね。』


恵は機嫌悪そうにため息をついた。


よくよく話を聞いてみると、俺が消えていた間にお腹の赤ちゃんはどんどん成長して、もう産むしかない…という状況になったらしい。


俺が嬉しかったのは、

『あんたがいないから、毎晩お腹に話しかけてる自分がいた。だから、もうこの子のことすごく大事なの。かわいいって思ってる自分にびっくり。』



俺の望み通りになってくれた。



恵も、母になれるんだよ。


自分のお腹にいるんだもんな…

かわいくないわけねぇよな。



『あんたのせいだからあんたが育てて。結婚してよ。』


まぁ…冗談だろうけど…恵が言うから本気っぽくて身震いした。
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