胸キュンMonday ~甘く切ないすれ違いの恋~
俺、こんな幼い女の子の心を傷つけてしまったんだ。
「ごめん!!俺があんなことしちゃったから…!」
「違うんです。本当に嬉しくて…たっくん、見たことないくらい…悲しそうだったし…私の好きなたっくんとは…違う人みたいに…なってて。私には救うこと…できないから。」
これが本心なのか、強がりなのか俺にはわからない。
だけど、すごく嬉しかった。
ホッとしたってのもあるけど。
「ありがとう。あの時、君がいなかったら…俺どうなってたかな。」
「私、エッチしなくて良かったって思ってます。…私の頭の中のたっくんは、そんな人じゃなかったから…憧れの人だったから、これからも憧れの人として…想っててもいいですか?」
俺は、財布から千恵理にもらった手紙を取り出した。
「コレ、俺も持ってていい?メタンコ面白いからさ。」
「メタンコ嬉しいですぅ!!私も、たっくんみたいな素敵な彼氏見つけたいです。」
俺はその手紙を財布に入れて、千恵理と別れた。
本当は、すごく悲しかったんだと思う。
それなのに、あんなこと言ってくれて…中学生なのに、俺よりずっと大人だ。
バイクで家まで帰る途中、不思議なこの出逢いを忘れないように胸に中にしまった。
帰るとすぐに、ゆかりに電話をした。
さっきの出来事を、隠すことなく全部話した。
もう、隠し事をすることが面倒くさいような気になる。
全部話すことがこんなにもラクで、安心できるんだ。
ゆかりが言った。
『その子の為にも、たっくんを幸せにしなきゃね』
充分俺は幸せですけど…
これ以上の幸せがあるのなら、それは結婚かな…