胸キュンMonday ~甘く切ないすれ違いの恋~



タバコの煙はフェンスに当たり、不思議な動きをした。



涙の痕を残さないように、目をこする。



車の中で先生が言ってくれた。




「お前ら、もう大丈夫だよ。俺らよりすごいって……焦らなくても、中田は逃げないよ。」




誰に褒められるよりも

嬉しい。





先生は


これからも俺の支えであり、


憧れで 目標。



「これからも俺のそばにいてください……」


俺は先生にそう言いながら、これじゃ惚れてるみたいじゃん…って自分に突っ込んだ。



「あぁ、当たり前だろぉ、卓弥ぁ…俺、実は前からお前のことが………卓弥!!!」



信号待ちで抱きしめられて、冗談だとわかりつつも……かなりドキドキしちゃってた。



やっべぇ……



先生は笑いだし、


「あー、寒っ!!きもいよ、お前。俺は、どこにも行くわけねぇだろぉー」



と、俺の頭を叩く。




完璧そうに見える先生にだって、悩みがある。




こんな俺に、悩みや迷いがあるのは当たり前かぁ。




月に手が届きそうなくらい、近く感じる。




「たっくん………!」




もの凄い勢いで開かれた扉が揺れてる。




俺に向かって駆けてくるゆかりの姿に……




また俺の涙腺が緩む……




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