5分間の愛撫【超短編】

ほんの数ヶ月で。


仕事の愚痴も。


嫁への不満も。


彼女には仲の良い連れに話す以上に、何だかんだと話した。


そしてそんな俺の話を聞いて、彼女はフフっと笑うんだ。


「あたしがフリーならね」


退屈な毎日の中の、ほんの少しの癒し。


幸せな妄想ってやつ?


でも、あと少し早く出逢っていたなら…


そう真剣に考えるようになってしまった俺は、嫁や子供、そして彼女の夫になる男に、やっぱり許されないのだろうか。





それでもお互いに、スレスレのところで理性を保ちながら。


今日の今日まで、そんな気持ちを口に出せずにいたのに。


どちらが誘ったんだか、俺は今シャワーを浴びながら、彼女を抱こうとしている。


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