夢の続き~天国へのloveletter~(実話)
病室に入ると水以外何もない、まるで牢獄のような部屋だった


美和はやつれていて、この間見た体型は嘘のように痩せていた


『美和…あんた何で…こんなになるまで…』


麗奈は思わず美和を抱きしめた


あんなに憎んでいた女なのに…


『麗奈…ごめん。あたし弱虫だったの』


美和は麗奈に過去の事を話し始めた


『赤ちゃん…本当は生みたかった。でもあたし病気で生めない体だったの自業自得よね…』


美和はあの当時からシンナーや煙草、そして卓也以外にも沢山の男と関係を持っていた


赤ちゃんがいると分かったとき医者に

「子供は諦めなさい」

と言われた


美和は赤ちゃんを喜ぶ卓也にその事をなかなか言いだせなかった


だから、わざと嫌われるような行動をして卓也に諦めさせた



美和の辛い過去だった



あの時の寂しい目をしていた理由が何となく分かった気がした


美和


貴女も辛かったんだね


そして…


卓也を本当に愛していたんだね





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