つまり、愛
「あのさ、俺の友達みんな…お前が可愛いっつっててさ。それがたまらなく嫌で、嫌で…あの日も、そうだったんだ。」
「か、かわっ」
「そこ反応しなくていい所。
で、なんとか黙らせたくて言った言葉が…ごめんな、最低だよな俺…」
「ううん、大丈夫。あたしも勝手に勘違いしちゃってごめんね…教えてくれてありがとう。」
そう言って去ろうと、暁人くんの胸からでていこうとしたのに…更に力を強める暁人くん。
「え…」
「わかるだろ、ここまで言ったんだから…しゃぁねぇか、沙織!」
「あの、は…え?」
「俺沙織が好きだよ。一年と1日前のあの日からずっと。」
う…嘘…
みるみる赤くなる暁人くんを見て、キミのリアルを感じ取れた。
キミの本当を、全てを。
「あたしも…あたしも…」
「うん。」
「大好きなの、昨日あんなこと言ったけど暁人くんが離れないの…ヒック」
「ごめんな、」
お互いの気持ちを確かめ合うように。
お互いの体温を感じながら、
涙の味のキスをした。