身長差15センチの関係 3
「じゃあ、お姉ちゃんも今日はゆっくりできるね」
気遣われる言葉。
鈴璃は、学校で起こした騒動の疲れがとけ、目元が緩む。
両手が持っている鞄を放棄して、弟を抱っこしようと動きかけたのはしっかり抑えた。
「着替えてくる」
「うん」
これ以上、廊下で話を続けるのも変なので、鈴璃は自分の部屋へ向かう。
「お姉ちゃん?」
部屋にあがる階段の途中で弟に呼びとめられた。
「なに?」
振りかえる。
「ちょっと疲れてる?」